経営管理ビザを不倒産投資で取得する際のポイントや注意点を解説

経営管理ビザ 不動産投資

外国人の方が経営管理ビザを取得して日本で活動をする場合、どのような種類の事業を行うのかは自由です。

基本的には制限がありません。

ただし各業種に合わせて個別の要件を満たさなければビザの取得はできません。

そこで、ここでは不動産投資をしたいと考えている方に向けて、在留資格取得のポイントや注意点を紹介していきます。

経営管理ビザを取得しての不動産投資はニーズがある

様々な在留資格がある中、経営管理ビザを取得しようと思ったきっかけとして、不動産投資をしたかったという例もよくあります。

特に中国人の方に着目すれば、これまでの民泊事業の事情や中国における土地所有権の問題、経済的な事情なども相まって多くのニーズがあると言えます。

例えば近年法改正によってルールの改正がなされた民泊事業に関しては、かつて多くの違法営業をする民泊事業者がいました。

本来旅館業法上の許可や特区民泊の許可を取らなければならないところ、これらの許可を得ないまま営業をしているオーナーも多くいたのです。

しかしこういったヤミ民泊と呼ばれる違法事業の運営が難しくなるような法改正が2018年になされ、これまでの体制を変えざるを得ない状況に陥りました。

その結果不動産を手放すオーナーや、許可を取って真っ当に営業を始めるオーナーなども現れてきました。

そういった背景もあり、民泊事業を行う会社を立ち上げ、経営管理ビザの取得を目指すケースも増えています。

これら消極的な理由の他、インバウンド消費の増加を狙って様々な形態の宿泊業ができていることからビジネスチャンスを狙って来るという積極的な理由もあります。

様々な背景がありこの分野における経営管理ビザ取得が注目されているのです。

この他、中国のいくつかの地域で不動産利回りの急低下が起こったことも関係しています。日本は比較的利回りが高く、不動産取引市場が安定しているため日本で不動産投資を始めようと考える富裕層も現れています。

さらに単に利回りを求めるためだけでなく、移住をしたいという理由でやってくる例も増えているようです。日本の教育を子供に受けさせたいという気持ちや、土地を自分のものにできる自由さもあって移住を視野に入れている方もいます。

土地の所有権は中国では得ることができないからです。不動産投資自体不可能ではありませんが、土地の所有権は個人には認められず、国家が有するものとされているのです。

そのため国民は土地の使用権だけを購入することになり、状況が変われば立退きを言い渡されるリスクも負わなければなりません。

そのため中国の方からすれば日本は比較的自由な場所であり、特に不動産投資という側面を見れば魅力的です。

こうした背景があるため、日本で不動産を取得し、これを活かした事業を始めるため経営管理ビザを取得しようとする方が多くいるのです。

不動産投資でも申請方法は通常の経営管理ビザ同じ

不動産投資 申請方法

上で少し触れた民泊事業については前提として旅館業の許可や特区民泊の許可、また民泊新法等に基づいて許可を得て、経営管理ビザの申請をしなければなりません。不動産投資であっても経営管理ビザの申請手続自体に大きな違いはありません。

ただしその性質上、クリアしなければならない条件がいくつかありますので簡単に解説していきます。

まず、不動産投資物件の賃料収益によって経費が賄える必要があります。会計上の全ての事業経費を含め収支予測がプラスになるようにしましょう。

つまり物件の管理にかかる費用や減価償却費、支払賃料、そして役員報酬やその他諸費用も賄える必要があります。

目安としては、賃料収支で800万円以上がよく言われています。

また利益が出せるだけでなく、この不動産投資を事業として継続できることを示せる資料も提出します。

そのためには自己資金の額や保有している不動産の時価、利回りなどの証明などが必要です。自己資金については特に、出どころを明確にすることが求められます。

また不動産投資に関する経験があればより許可が下りやすくなりますので、その場合には情報をまとめた資料を準備し、具体的な実績を記載するようにしましょう。

当然、今後どのように事業をしていくのか、投資計画の具体性および実現可能性もこれらの資料から審査されます。

そのため後述する事業計画書も経営管理ビザ取得のためには非常に重要な資料となります。

経営管理ビザを不動産投資業で取得する上で抑えておきたいポイント

不動産投資 経営管理ビザ ポイント

事業計画書について少し触れましたが、これは不動産投資業で経営管理ビザを取得する場合やその他の業種で取得する場合であっても重要なことです。さらに不動産投資に関して実績があるならアピールにもなります。

他にも審査に通るためには抑えておくべきポイントがいくつかありますので以下で説明していきます。

事業の安定性(事業計画)

事業計画書は、事業の安定性を審査するために求められる資料です。経営管理ビザでは学歴などが関係なく、申請をするためのハードルはそれほど高い在留資格ではないかもしれません。

しかし大卒などの形式的な要件がない一方で、実質的な内容がしっかりと審査されるため、準備がおろそかだとビザが取得できない可能性は高くなります。

特に審査官が着目するのは事業の安定性および継続性です。

一発大きな当たりを出せそうかどうかではなく

利益を出し続けることができそうかどうか

が見られるのです。

まだ始めていない事業の場合には成果を見ることはできませんので予測を立ててこの辺りを評価することになりますが、そこで事業計画書が大きな判断材料となるのです。

そのためしっかりと書き込まなければなりません。それも量を多く書けばいいわけではなく、当然、質のほうが重要と考えられます。

分量としてはA4サイズで10枚以内を目安に作成するといいでしょう。生身の人が目を通すことを前提に、まとまりがあり見やすい内容としなければなりません。

事業を日本で始めたい理由や動機についても簡潔にまとめておくといいでしょう。

経営管理ビザを取得しようとする者の中にはマネーロンダリングが目的である例もあります。これは資金洗浄とも呼ばれ、犯罪等により手に入れたお金の出どころを隠すために行われる行為です。

その他不正をはたらくためにビザを取得しようとしているのではないかと疑われないようにしなければなりません。

後はビジネスが成功するであろうと評価してもらえるために、市場規模やビジネスモデルの調査、収支計画・資金計画も行います。

市場の把握ができていれば事業計画書全体の信頼度を高めることができますし、収支計画等に関しては収益化の流れを可視化することに役立ちます。

また、安定的に事業を続けるためにはコンプライアンスへの配慮も大切です。

関連記事:経営管理ビザの事業計画書の書き方をプロが解説【テンプレート付きで簡単】

過去に本国にて不動産投資実績があるとよい

事業計画書同様、日本で始めようとする事業に関してすでに実績を持っているということは大きなアピールポイントとなります。

そのためこれまでに不動産投資の経験があり、さらにその不動産が大都市にあり価格が高額なものを扱っていたのであればよりよいでしょう。

必ず住居とは別に事務所

経営管理ビザを取得するためには事業を行う事務所の確保が必須です。ただ、ここで必ず覚えておかなければならないことは、住居とは別に事務所を設けなければいけないということです。

住居契約では原則認められませんので、例え貸主側が事務所としての利用を認めていたとしても事務所契約を締結していなければビザの審査には通りません。

よって、マンションで事業を始めようとする場合には要注意です。

場合によっては住居兼事務所という契約書もありますが、ビザの取得という観点では認められない可能性が高いためこれもやはり避けるべきです。

ただし住居部分と事務所部分が完全に分離できる物件であれば例外的に許されることもあります。

各種許可証・資格は取得する

経営管理ビザにより日本で民泊事業を始めようとする外国人も増えていますが、そのためには各種許可証や資格も必要になります。

そこで簡易宿泊営業許可や民泊新法に基づく届出、さらに宅建の資格を取得しなければならない場合もあります。

旅館業許可を取得できれば経営管理ビザの取得できる確率もかなり高くなりますが、その場合には必要設備や建物の改装などにかなりの費用がかかってしまいます。

最低でも100万円はかかると言われています。

民泊新法に基づく届出では許可を得るまでの要件がやや緩和されますが、年間で180日しか営業できないというデメリットがあります。

その制限付きの中で事業を行わなければなりませんので、収支がどのようになるのか、しっかりと計画を立ててシミュレーションしなければなりません。

また、土地の買取りや転売など、不動産取引仲介業を行うのであれば「宅地建物取引業の免許」を取得しなければなりません。

経営管理ビザで不動産投資をする注意点

経営管理ビザ 不動産投資 注意点

次に、経営管理ビザで不動産投資を考えている方が注意すべき点を解説していきます。お金に関する問題や手続き上の問題などがありますので、事前に対策しておくようにしましょう。

キャッシュフローが悪いので債務超過の可能性がある

不動産を取得する場合、多額の費用が財務諸表に計上されます。

例えば建物減価償却や仲介手数料、不動産取得税などが挙げられます。また物件を取得してから実際に賃料が発生するまでには時間差もあります。

取得後すぐに入居者が入り、賃料が手に入るわけではないのです。

そのため物件を手に入れてからしばらくは黒字にならないことは想定した上での運用が欠かせません。

ただ、初年度の決算において500万円以上の赤字が計上されると債務超過になる可能性が出てくるため注意が必要です。

というのも、経営管理ビザを取得する際には少なくとも500万円以上の出資金を準備することが求められ、資本金500万円程度から会社を設立していることが考えられるからです。

債務超過をしてしまっている場合、ビザの更新時、専門家による意見書を書いてもらう必要が出てきます。

これは公認会計士や中小企業診断士などの第三者によって、今後1年以内に債務超過が解消できそうかどうかを評価してもらうためです。しかもこの意見書をもらうためにも20、30万円ほどかかります。

事情があり1年目だけ債務超過になっている場合でも、次年度からこれが解消できると評価してもらえる状況なら問題ありません。

しかし債務超過が2年連続で続くと経営管理ビザをこれ以上更新することができなくなってしまうため注意が必要です。

出資額を大きくして対応することも一つの手ですが、資本金が1000万円以上になってくると消費税の面で優遇されなくなってしまうというリスクもあります。

そのため取得しようとする不動産から見込める収益やその他必要となる経費、これらを計算してどのように出資すべきか、どのような運用をしていくべきか検討するようにしましょう。必要に応じて税理士などの専門家にも協力してもらいましょう。

不動産投資業だと銀行口座を解説しにくい

不動産投資業を始めるために銀行の法人口座を開設するのは難しいという現状があることも理解しておかなければなりません。

銀行はそもそも不動産業に対し慎重に評価しますし、経営管理ビザで1年の在留期間しか与えられない者に関しては特に慎重になることが考えられます。

信用できないと評価されてしまうと、結果的に口座開設ですら不可能になってしまいます。

そこでできるだけ信用をしてもらえるような情報を提供し、積極的にアピールすることが大切になってきます。

例えば事業計画書や申請人の経歴書などはもちろん、母国に多くの資産を持っていることを証明する資料も見せるといいでしょう。

まとめ

経営管理ビザなど、就労ビザによって在留資格を得る件数は増えてきています。

優秀な人材を多く取り入れようという傾向が見えますが、取得が簡単になっているわけではありません。ビザを取得後、違法行為等をするような者が来ないよう、審査も厳格化しているのです。例えば形式的要件以上に事業計画書の中身や本人の適格性、素行などが審査では重要になっています。

そのため最低限の準備物だけを用意していれば認められるというわけでもありません。

さらに、一度経営管理ビザを取得できてもその後の更新ができなければ意味がありません。

そこで継続していくためにも行政書士や税理士などの専門家と連携し、運営していくようにしましょう。HPを確認し、不動産投資に詳しい事務所を探すといいでしょう。

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