経営管理ビザに学生(留学)ビザから切り替えることはできるの?【卒業後に起業したい!】

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留学生が学校を卒業した後就職をするのではなく、自分で会社を立ち上げてビジネスを始めたいと思うこともあるでしょう。

特にMBA(経営大学院)に通っている学生であれば経営管理ビザの取得を元々視野に入れているかもしれません。その他日本語学校や専門学校、大学生なども、日本で事業を始めたいと思うことがあるかもしれません。

そして留学ビザを取得して日本に滞在している学生でも経営管理ビザに切り替えることは可能です。

必ず学校卒業後はどこかの企業に就職をしなければならないわけではなく、すぐに経営管理ビザを取ることも認められます。

ただし留学生ならではの難点もありますし、簡単に経営管理ビザは取得できるものでもありません。

以下では留学ビザを持っている者が経営管理ビザに切り替えるために知っておくべきことをまとめていきます。

経営管理ビザは学生(留学生)でも取得可能

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留学生でも経営管理ビザを取得することは可能です。

注意
ただしビジネス経験のなさや資金調達の面から難易度は高いと言えます。

さらにスケジュールにも注意が必要です。

学生であれば毎年3月に卒業の時期を迎え、4月または5月には留学ビザが切れてしまいます。そのため経営管理ビザを取得しようとしても時間が間に合わないという問題も起こり得ます。

経営管理ビザの場合には会社設立も必要で、その前段階でしなければならないこともたくさんあります。ただ申請書を出せばいいというものでもありませんので、事前準備に時間がかかるということをまずは覚えておきましょう。

例えば事業計画書も入念に作りこまなければなりませんので、ここには数週間から1カ月程度は時間を割くようにスケジュールを組むべきです。

トータルでは経営管理ビザの審査期間として2ヶ月や3か月ほどはかかると見ておきましょう。

そのため学校を卒業してから申請準備に取り掛かるのではなく、最低でも卒業の3月前からは本格的に準備を始めるようにします。

実際に申請をする場合には行政書士などの専門家に依頼することが望ましいですが、各事務所によって強みが異なりますので、経営管理ビザ取得に強い事務所を探し、最短どれほどの期間で取得できそうかアドバイスをもらうといいでしょう。

留学生ビザの期限がギリギリなら4ヶ月の経営管理ビザの取得も考える

上で説明したように、留学生が経営管理ビザに切り替える場合、計画性をもって早めに準備を開始しなければなりません。

しかし様々な理由により期限がギリギリのなか取得をしなければならないという状況もあるかもしれません。

できるだけ経営管理ビザの取得に強い事務所を探して相談することも必要ですが、あまりに直近すぎると手段も限られてきます。

そこで4ヶ月という期間の経営管理ビザを取得し、準備期間を設ける方法も検討するといいでしょう。

そもそも経営管理ビザでは

  • 5年
  • 3年
  • 1年
  • 4ヶ月
  • 3ヶ月

という期間で取得が認められています。通常は1年間の取得から始まりますが、何度か更新をしている場合や事業の安定性等が認められる場合には3年や5年が適用され、頻繁に更新の手続きを取る必要がなくなります。

4ヶ月のビザを取るということはこれより長期のものに比べて、準備期間としての意味合いが強いです。

3か月では4ヶ月の場合に比べて制度上の制限がかかることもあるため、間に合いそうにないのであればいったん4ヶ月のビザを取得し、本格的な準備に取り掛かるといいでしょう。

経営管理ビザを学生(留学生ビザ)で申請するポイント

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学生が経営管理ビザを申請する上では、起業をしようと思い立ったきっかけや学業の状況、始める事業の安定性および継続性、資金の工面に関することなどがポイントとなってきます。

詳しく見ていきましょう。

なぜ取得したいのか動機の説明

本国で大学を卒業し社会人経験を経て、日本のMBAに留学に来ている学生などであれば、経営管理ビザを取得することの動機も説明がしやすいかと思います。

しかし会社経営と関係のない学校に留学している外国人学生の中には、とりあえず在留できるからといって経営管理ビザを取得しようとするケースもあります。

ただし動機が弱いと綿密な事業計画を立てることや現実的に利益を出すための会社づくりが難しくなってきますし、審査において不利になるかもしれません。

安定した企業活動ができる会社を立てなければならず、ただ法人化させるだけでは認められませんので、特にビジネス経験のない人の場合には難しい作業となるでしょう。

事業は自分の知見がある事業内容にする

経営管理ビザでは、始めるビジネスの種類は問われません。

そのため実務経験のなさが弱点でもある留学生はこれを少しでも埋めるため、得意分野で攻めるべきでしょう。

学校で学んだ専門分野、もしくはもともと知見を持っていた分野で事業を立ち上げたほうが結果的に取得できる確率も高くなります。

こうすることで社会人経験がなくても、経営者として資質があることをアピールできるかもしれません。

事業計画書は作り込む

経営管理ビザの取得では、立ち上げる事業の継続性と安定性がポイントとなります。

日本での在留を認めてもらうためには利益の出る会社を運営し、経済的効果を出すことで国に利益を還元してくれそうと思わせることが大切です。

そして継続・安定して利益を出せることをアピールするために重要なのが事業計画書です。

雛形を簡単に手に入れることができますが、本格的に作成する場合には書き込む事項が足りない可能性もあります。

また審査に通る事業計画書を作成するには専門的な知識も欠かせません。具体的には自分が始めようとするビジネスの種類にも拠りますので、困ったことがあれば専門家の力も借りるようにしましょう。

関連記事:経営管理ビザの事業計画書の書き方をプロが解説【テンプレート付きで簡単】

500万円の出どころは明確に

留学生の場合、特に注意が必要なのは出資金の出どころです。

経営管理ビザでは基本的に500万円以上を出資することになります。

しかし留学ビザで日本に滞在している場合にはあまり働くことができません。学校で学ぶことを目的とするビザのため、就労することは許されないのです。

資格外活動許可を得てアルバイトをしても、資本金を貯めることは認められません。

そのため留学生は資本金500万円を準備するため、家族や親族から贈与あるいは貸付を受ける例が多いです。ただこの場合には出どころを明確に示す必要があり、銀行への送金履歴から両親等の在籍証明、収入、預金といった経済力を証明する資料が必要となります。

 関連記事:経営管理ビザ取得に必要な500万円【理由や疑問をプロが解説】

経営管理ビザを学生(留学生)が申請する上での注意点

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留学ビザから経営管理ビザへの切り替えを行う上で、在学中に注意すべきことも多くありますので、簡単に解説していきます。

除籍された留学生だと経営管理ビザは難しい

学校への出席率が非常に低い場合などには除籍されることもあります。

留学が目的のビザであるにも関わらずこうした理由で退学処分を受けている場合には、その後経営管理ビザを取得しようとしても認められない可能性が高くなってしまいます。

必ず取得ができなくなるわけではありませんが、これまでの在留状況が良くないと判断されると許可が下りません。

そのため必ずしも除籍であることは関係なく、出席状況や成績が悪く自主退学したようなケースも同様の扱いとなります。

ただしビザの切り替えではなく、新たに認定を受けようとするのであれば取得できる可能性も高くなります。

絶対に週28時間以上働かない

留学生の場合基本的に働くことが認められませんが、資格外活動許可を受け、週28時間までのアルバイトをすることは可能です。

しかし出資金の500万円を貯めようとしてこの規定の時間以上働いてしまうと経営管理ビザへ切り替えることができなくなりますので十分注意しなければなりません。

特に留意すべきは卒業もしくは退学をした後のアルバイトです。

すでに学生ではなくなっていたとしても、日本に在留できているのは留学ビザに基づいているからであり、資格外活動もできなくなります。

よって、卒業後や退学後にはアルバイトができなくなります。生活費を稼ぐためであったとしても、在留不良として不許可になることが考えられます。

学校での成績等

除籍されるに至らない場合でも、出席率が低い場合や成績が著しく悪い場合には在留状況が悪く申請が不許可となる可能性があります。

審査において成績証明書や出席率を証明する書類が求められるため、経営管理ビザをあらかじめ取得しようと考えている学生であれば、ビザの切り替えを意識して高い出席率と良い成績となるように行動すべきでしょう。

外国人2人の共同経営なら一人ずつ500万円を準備する

前述の通り経営管理ビザ取得のため会社を設立する場合、出資金として500万円の準備が必要ですが、この500万円は経営管理をしようと考える外国人1人当たりに求められる金額です。

そこで共同経営をする場合にはお互いが出資金を出し合って500万円に達すればいいと考えず、各々が500万円ずつ用意するようにしましょう。

250万円ずつではどちらの許可も下りないおそれがあります。また、外国人2人が共同経営をするため経営管理ビザを取得するのであれば出資金のバランスも重視されます。経営権がどちらにもあるようにするため、アンバランスな出資の仕方は避けるべきです。

例えば500万円と600万円を出資するといった程度に差を抑えておくといいでしょう。

また共同経営であれば会社を運営する上での役割分担を明確にすることも必要です。どちらかが従業員となるのではなく、両者が経営者あるいは管理者になることの必要性を示さなくてはなりません。

経営管理ビザを学生(留学生)が申請する上でよくある質問

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学生が経営管理ビザを申請する上でよくある質問をご紹介します。

高卒でも経営管理ビザは取得できる?

高卒でも経営者になるため経営管理ビザを取得することはできるのか、という疑問を抱く方もいるでしょう。

しかし当該ビザに学歴の要件はありません。

取得できるかどうかで言えば「できる」という結論になります。

逆に言えば、高い学歴を持っているからと言って必ず取得しやすくなるとも限りません。ただ、学生時代に学んだ専門分野が活かせられる内容の事業であれば有利になることもあり得るでしょう。

大学や専門学校を中退して経営管理ビザへの変更はできる?

すでに説明した通り、経営管理ビザでは学歴は求められませんので、大学や専門学校を卒業していなければ申請できないということはありません。

よって、学校を中退していたとしても取得することが不可能ではありません。

重要なのは事業所を確保し会社を設立、しっかりとルールに則った手続を経て、出資金の出どころを明確化、アピールになる事業計画書を作ることです。

卒業前でも経営管理ビザは取得できる?

大学や専門学校の卒業をしていることが要件とはなっていませんので、卒業前でも学校を中退して経営管理ビザに切り替え、ビジネスを始めることは可能です。

ただし留学をするため留学ビザを取得したにも関わらず、これを中止し中退してまで経営管理ビザを取得するのはなぜなのか、合理的な理由が必要とされるでしょう。
なぜ卒業してからではないのか、説明できるようにしておかなければなりません。学校には行きたくなくなったが日本にいたいという理由であれは許可されにくくなります。動機がこのように消極的であっても事業計画等がしっかりしていれば申請が通るかもしれませんが、より難易度は高くなってしまいます。

もし経営管理ビザが不許可になったら

申請をしたものの不許可になることも珍しくありません。この場合でも再申請することは可能ですが、同じことを繰り返しても許可は下りませんので、なぜ不許可になってしまったのかよく考えることが大切です。

不許可通知書には細かな理由が記載されないため、審査官に直接聞きに行くといいでしょう。

そこで不許可になった理由が明確になれば、再度の申請準備に取りかかりやすくなります。

なかなか1人では難しい作業かもしれませんので、ここでも専門家の意見を取り入れるようにし、再度の申請が通るように尽力しましょう。

留学ビザの期間内であればまだ日本に滞在できるため、卒業をしてから再申請することも一つの手です。

まとめ

以上のことをまとめます。

まず留学生であってもその後経営管理ビザへの切り替えは可能です。

ただし社会人経験のなさなどが影響し簡単には許可が下りません。通常通りしっかりと事業計画書を作成することに加え、なぜ留学後経営管理に携わりたくなったのか合理的な理由を示せるようにしておきましょう。

また出資金500万円をどのように準備したのか、お金の流れを明確に示し、不正が疑われないようにすることも大切です。各準備段階における具体的な対策については行政書士など、専門家のアドバイスを受けるといいでしょう。事業計画書の作り方など、難しい手続があっても安心して進められるようになります。

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